更年期障害・更年期うつに悩む全ての人へ その2
いろんなパターンがある 4人の女性を紹介
2 Aさんの場合
Aさんは上海出身です。
性格は、勝気さと繊細さがミックスされた、私は好きなタイプの女性です。
職場では日本語が完ぺきではないという点から、
「仕事はできるのにちょっとズレがち」という場面が多く、
持ち前の勝気さから、自分の非を認めない部分もあり、
周りのみんなからは少し敬遠されている状態でした。
しかし、プロ意識はとても高く、仕事に向かう姿勢は誰よりも真摯でした。
そんな彼女に異変が見られだしたのは人事異動で上司が異動、
彼女がサブリーダーになった頃からでした。
同僚でしたが常に同じ職場ではなかったので、
言葉を交わすのも一日に数分、全く合わない日もありましたが、
会えば彼女の口をついて出てくるのは職場の愚痴ばかり。
私は分かる気がしました。
以前にも書きましたが会社はものすごい底辺ブラック。
そもそも彼女がなるまで女性の中間管理職なんていません。
会社の
「昇進させてやったんだから今まで噛みついてきた分自分が働かなきゃ~
(ニヤニヤ)」
的な面倒くさいこと丸投げ状態。
日に日に彼女が病んでいるのが目に見えてわかる日が続きました。
「もう体調悪くて・・・」
顔を合わせればそんな言葉が毎回出る彼女ですが、
決して休もうとはしません。
そしてある日、突然サブリーダーを降ります。
私は理由は聞きませんでしたが、答えはわかっていました。
それまで上司の隙をついて指摘したり、
自分のほうができる的な行動をとっていた自分が、
今度は
「できて当たり前でしょ?サブリーダーなんだから」
という立場に耐え切れなかったんでと思います。
その後彼女は一週間の有休を取り、
退職願いを出しました。
彼女の体調がどのくらい悪かったのか、
個人的にやり取りしていたわけではないのでわかりませんが、
笑顔が消えてしまっていたのは分かりました。
退職後、風のうわさで再就職したことを聞きました。
そんなある日、近所のスーパーでばったり彼女に出会いました。
「元気?」
「元気元気~!もうストレス全くなくて絶好調!」
彼女は満面の笑みで答えてくれました。
体調もすこぶる良いようで、
連休が取れたら九州にいる息子さんのところへ会いに行くのだと楽しそうに語ってくれました。
「やっぱり辞めて正解よ。
ふくふくさんも頑張りすぎだから気を付けて。」
という言葉をかけてくれました。
更年期にものすごいストレスを感じてそのストレスと戦っている方は多いと思います。
確かに何かを放り出して逃げてしまうのはよくない事です。
でも自分を救ってあげる為に逃げるのであれば、
私はそれは逃げではないと思っています。
それは「救済」だと。
3 Bさんの場合 へつづく